クレジットカードの基本をおさえる
クレジットカードのセキュリティー対策法|安全に利用する方法を解説
公開日:2022年12月14日
ショッピングや公共料金の支払いなどに便利なクレジットカードですが「セキュリティーは大丈夫なのか」と気になる方も多いでしょう。
クレジットカードが不正利用されるリスクは、カードそのものの機能や利用される方の意識によって、軽減できる可能性があります。
今回の記事では、セキュリティー機能が充実したクレジットカードの選び方や日常から取り入れられるセキュリティー対策について解説します。
この記事でわかること
- クレジットカードを不正利用されるときの手口
- セキュリティー対策が充実したクレジットカードの選び方
- 利用者自身が実践できるセキュリティー対策の内容
目次
クレジットカードの不正利用リスク
ネットショッピングなどで便利なクレジットカードですが、利用拡大とともに不正利用も増えています。一般社団法人日本クレジット協会の調査によると、2021年の不正利用額は330億円に上り、前年より約80億円増加しました。
クレジットカードの不正利用は、盗難が多い海外の一部地域で起こるものというイメージを持っている方がいるかもしれません。しかし、被害額の7割以上は国内での番号盗用が原因です。
出典:クレジットカード不正利用被害の発生状況|一般社団法人日本クレジット協会
具体的な不正利用の手口には、以下のような種類があります。
不正利用の手口 | 特徴 |
---|---|
フィッシング詐欺 | カード会社や金融機関などを装ったニセのEメールからウェブサイトへ誘導し、カード番号などを入力させて情報を盗み出す |
情報漏洩 | ECサイトなどがハッキングされ、それ以前に登録したカード情報が第三者の手に渡り不正利用される |
スキミング | カードから抜きとった情報をもとにカードを複製し、不正利用する |
盗難や紛失 | カード本体を盗まれ悪用される |
カード番号やセキュリティコードなどの重要な情報が第三者の手に渡ると、不正利用の被害を受ける可能性は高くなります。
クレジットカードが不正利用される原因と手口。被害を防ぐ対策と対処法
セキュリティーを重視したクレジットカードの選び方
不正利用から自分のカードを守るには、セキュリティー対策の徹底が重要です。そのため、クレジットカードはセキュリティー機能がより充実したカードを選ぶとよいでしょう。
本人認証サービスに対応している
本人認証サービスは、クレジットカードを使ってウェブで支払う際に、カード番号や有効期限とともに事前に設定した本人だけがわかるパスワード入力を必要とする仕組みです。
盗難や紛失の場合、カード番号や有効期限はすぐ第三者に知られてしまいます。しかし、カードに記載されていないパスワードを併用すれば、なりすまし購入などの不正使用のリスクを低減できます。
JCBでは「J/Secure(TM)(ジェイセキュア)」という本人認証サービスを導入しており、必要に応じてパスワードの入力を要求したり、カード所有者のデバイス情報などを利用したりして本人認証を行います。
なお「3Dセキュア」など、カード会社によって名称が異なるケースがあるので、クレジットカード申し込み前に本人認証サービスを取り扱っているかを確認しておきましょう。
カード利用時の通知設定ができる
クレジットカードが利用されたタイミングでメール送信や専用アプリのプッシュ通知が届くように、あらかじめ通知を設定しておくサービスがあります。
支払金額、店名、日時がリアルタイムで届くため、万が一身に覚えのないカード利用があった際にもいち早く気付けて、不正利用の抑止にもつながります。
JCBでは「カードご利用通知」サービスの利用が可能です。利用されるたび、またはあらかじめ設定した金額以上の利用があったときのみ通知を受け取れるように設定できます。
不正利用を検知するとカード利用を停止する
所有者以外によるカードの利用が確認されると、自動的にカード機能を一時停止する不正検知システムが備わっている場合があります。
JCBでは24時間365日体制で監視を行い、不審なカード利用を検知すると、ただちにカードの利用を停止し所有者に連絡します。所有者自身が利用したと確認でき次第、利用を再開できる仕組みです。
システムによって不審な利用と判断されるのは、主に以下のようなケースです。
不審な利用と判断されるケース
- 過去の不正利用と同じ、または類似した利用
- 高額な金額の連続した利用
- 同じ店で連続して何度も利用された場合
自動検知があれば、不正利用を予防するとともに、万一の際も早期に発見することで被害の拡大を防げる可能性があります。
クレジットカードにICチップを搭載している
ICチップとは、カード表面の左中央に埋め込まれたチップをいい、内部にある集積回路に、お客様の情報を高度な暗号で保存しています。カード情報を抜き取るスキミングなどを予防できるのがメリットです。
従来、クレジットカードは磁気ストライプと呼ばれる裏面に黒い帯が貼られたタイプが一般的でした。しかし、スキミングなどの手口でクレジットカードの偽造や解析が行われるリスクを抑えることを目的に、ICチップを導入したカードが一般化しつつあります。
クレジットカードにカード番号が記載されていない
カード番号や有効期限の情報を盗み見されるリスクを減らすために、カード情報を裏面に記載し、第三者の目に触れにくくする対策が各カード会社によって進められてきました。ただし、裏面にカード情報が印字されていれば、紛失や盗難時にカード情報が流出するリスクは残ります。
なかには券面の完全ナンバーレス化をしているクレジットカードもあり、さらにセキュリティー機能を高めています。完全ナンバーレスのクレジットカードに変更すれば、券面から直接カード番号を知られる心配が減り、オンライン決済で不正利用されるリスクが軽減できるでしょう。
オンラインでの決済を自身で行う際は、カード番号やセキュリティコードをアプリまたは会員ページなどで閲覧し、カード情報を入力することとなります。
JCBが提供する「JCBナンバーレスカード」には、国内で業界初となるセキュアな認証・取引可能な2次元バーコードを搭載しています(当社調べ)。カードの申し込み時に、券面にカード番号が印字される従来方式も選択できますが、不正利用のリスクが少ないナンバーレスカードの利用も検討してください。
自分でできるクレジットカードのセキュリティー対策
クレジットカード本体のセキュリティー強化と同じく、利用者自身もセキュリティー対策を行って不正利用に備えることが大切です。
以下では、不正利用の可能性を減らし、クレジットカードを安心して使うためのポイントについて解説します。
カード裏面にサインをする
郵送されたクレジットカードが届いたら、裏面の署名欄に速やかにサインを記入してください。サインには、カード所有者を証明する役割があります。署名欄と異なるサインでは、カードを利用できないため不正利用の防止につながります。
サインをしていないカードが不正利用された場合は、損害金額の補償が受けられず全額自己負担となる可能性があるので、カードが届いたら必ずサインをしましょう。
なお、カード番号や有効期限がカード券面に印字されないナンバーレスカードには、署名欄がない場合もあるので、不安な方はカード会社に確認してみてください。
セキュリティコードや暗証番号は他人に教えない
セキュリティコードはカード番号とは別に用意されたカード特有の番号です。通常は数字3桁で、多くはカードの裏面に記載されています。
暗証番号はPINコードとも呼ばれ、店舗で決済する際に端末機で入力を求められます。セキュリティコード、暗証番号ともにカード所有者以外に知られてはならない情報です。家族や親しい友人も含めて、他人に教えることで、不正利用のリスクは高まるため厳重に管理しなくてはなりません。
クレジットカードの貸し借りは、カードの規約により禁止されているため、所有者以外は使ってはいけません。家族でクレジットカードの利用が必要な場合は、家族カードの発行を検討するとよいでしょう。
また、ナンバーレスのカードでは、券面にセキュリティコードが記載されていません。カード情報の確認は、アプリや会員ページで行います。
利用明細を定期的に確認する
利用明細には、クレジットカードを使った店舗名や日付、支払金額が記載されています。スマホやパソコンから一覧で確認できるので、定期的に利用明細を閲覧すると、心当たりのない利用があった場合にも気づきやすくなります。
「週に1回はチェックする」などと、習慣化してチェックの頻度を増やすのがよいでしょう。もし、不正と思われる利用を発見したら、速やかにカード会社に連絡してください。
信頼できない店舗やサイトを利用しない
「信頼できない」と感じた店舗で会計するときは、カードを使用せずに現金でのお支払いを選ぶのがよいでしょう。
オンラインの場合は、SSL暗号化に対応したサイトかどうかで信頼性を確認するのが大切です。SSL(=Secure Sockets Layer)は、インターネットでのやり取りを暗号化する仕組みです。SSL暗号化をすることでカード情報などを、インターネットを通じてやり取りする過程で、第三者に情報を読み取られることを防ぎます。
SSL暗号化されたサイトは「https://」で始まるのが特徴です。「http://」はSSL非対応のため、支払手続きが必要な場合は注意が必要です。ただし「https://」のURLにも、悪質なフィッシングサイトの存在が指摘されているため、必ずしも安全とはいえません。
SSL対応のサイトであっても、以下のポイントは必ず確認してください。
- URLに不自然な点はないか(例:jcc.co.jp、jbc.co.jpなど)
- Webサイトに誤字がないか
- 表記や内容は公式サイトと一致しているか
不審と思われるサイトや店舗を利用しないことが、セキュリティー対策として有効です。
自分以外が利用するパソコン・スマホで決済しない
会社から貸与されたスマホやインターネットカフェのパソコンなど、自分以外の不特定多数の人が利用する端末でのネットショッピングは控えましょう。
支払いに使用したクレジットカードの情報の記録が残ってしまう可能性があるので、情報漏えいのリスクが高まります。
また、駅や商業施設などで利用できる公衆Wi-Fiにアクセスすると通信内容が漏れるリスクが伴います。オンラインでのカード決済は、セキュリティーが保たれた通信環境でのみ行いましょう。
セキュリティーを重視したクレジットカードならJCBカード
JCBでは、不正利用のリスクを低減できるように、さまざまなセキュリティ対策を実施しています。カード券面にカード番号やセキュリティコードの印字がないJCBナンバーレスは、カードそのものから情報が流出するリスクを軽減しています。
また「カードご利用通知」サービスで、カードが使われた際にリアルタイムでメールやアプリで通知を行うと、身に覚えのない利用があっても速やかに察知できるでしょう。24時間365日体制の不正検知システムや本人認証サービスなども採用し、不正利用を減らすための新たな取り組みを推進しています。
- 不正利用に対するJCBの取り組みは「セキュリティー」ページをご覧ください
JCBでは、入会手続き完了から最短5分で審査が完了し、MyJCBアプリでカード情報を確認できる申し込み方法もあります。
入会受付は土・日・祝を含む9:00AM~8:00PMであり、それ以外の時間は翌日受付となります。このほかにも、利用の際には条件がありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
ここで紹介するJCB カード WとJCB カード Sは、上のサービスに対応しています。オンラインショッピングですぐにカードを使いたい方は、セキュリティー性も優れているJCBカードがおすすめです。
JCB カード W
JCB カード Wは高校生を除く18~39歳限定で申し込める、年会費が永年無料のクレジットカードです。39歳までに入会しておけば、40歳以降も年会費が永年無料で利用できます。コストを抑えておトクにクレジットカードを利用したい方にぴったりです。
JCB カード Wは、JCBカードのなかでも特にポイント還元率が高いのが特徴です。国内・海外のどこで利用しても、Oki Dokiポイントが2倍たまります。JCBオリジナルシリーズパートナーで利用すればさらにポイントが高還元になり、おトクに買い物ができます。
- 1 スターバックス カードへのオンライン入金・オートチャージ、Starbucks eGiftが対象です。店舗でのご利用分・入金分はポイント倍付の対象となりません。
- 2 Amazon、Amazon.co.jpおよびそれらのロゴは、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標または登録商標です。
- 3 一部対象とならない店舗があります。法人会員の方は対象となりません。日本国内に限ります。
- JCB カード Wを利用するとカード特典の+1倍が加わるため、上に記載のポイント倍率が適用されます。
- 掲載内容は予告なく変更となる場合があります。
ポイント倍率は2024年9月時点の情報です。
事前にポイントアップ登録が必要です。優待店により特典・条件等が異なります。最新情報はJCBオリジナルシリーズサイトをご確認ください。
たまったポイントは他社ポイントやマイルに移行できるほか、1ポイント3円でキャッシュバックも可能です。Amazon.co.jpでの買い物では、ポイントの移行手続きをすることなく、1ポイント3.5円分で利用できます。
- Amazon、Amazon.co.jp、Amazonパートナーポイントプログラムおよびそれらのロゴは、Amazon.com,Inc.またはその関連会社の商標または登録商標です。
- ポイント移行商品などの申し込み可能ポイントは商品により異なります。
JCB カード S
年会費無料で優待も充実している「JCB カード S」
JCB カード Sは、18歳以上で本人または配偶者に安定継続収入のある方、または高校生を除く18歳以上の方が申し込みできます。
年会費は永年無料なので、初めてのクレジットカードや2枚目のクレジットカードにおすすめです。
JCB カード Sは年会費が無料なうえに、充実した優待サービスがついています。「JCB カード S 優待 クラブオフ」は、国内外20万ヵ所で利用できる割引優待サービスです。グルメ、レジャー、映画館やカラオケなどのエンタメ、ホテル、テーマパークなどで割引を受けることができます。
ほかにも、パートナー店での最大20倍のポイントアップ、旅行傷害保険やJCBスマートフォン保険をはじめとした各種保険も付帯しています。
新規入会限定のおトクなキャンペーンも実施中!
よくある質問
-
クレジットカードのセキュリティコードの入力を間違えて決済できなくなりました
-
カードのセキュリティーシステムが不正利用を検知して自動ロックがかかったため、クレジットカード会社に連絡をしてロック解除を依頼してください。決済画面では、カード番号や名前、生年月日、暗証番号などの誤入力に注意し、慎重に入力しましょう。
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クレジットカードの利用明細に身に覚えのない決済情報があります
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不正利用と思われる利用明細に気づいたら、すぐにカード会社に相談してください。不正利用の可能性のほか、買い物をした店の名前とは異なる名義でカード情報に登録されている場合や、知らないうちに家族が利用したなどのケースも考えられます。心当たりがないか明細を確認しましょう。
初めての1枚を選ぶなら
JCBカードがおすすめ!
サービスも充実のJCBのスタンダードカード
39歳以下の方限定カード
Oki Dokiポイントは常に2倍
- 掲載内容は予告なく変更となる場合があります。
- 【監修者】
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氏名:高柳政道(たかやなぎ まさみち)
資格:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、DCプランナー2級一級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得後、2020年5月に金融コラムニストとして独立。企業に属さないFPとして投資商品の選び方を中心に情報を発信。
資産運用・生命保険・相続・ローンなど、多岐に渡るジャンルの執筆及び監修業務を手掛け、関わった記事数は500を超える。
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