海外でのカード利用上のご注意
海外でのカードご利用の基礎知識
渡航前にご確認ください。
暗証番号について
海外でもICカードでのお買い物、ATMキャッシングのご利用には、暗証番号(※1)が必要となる場合があります。
とくにEU諸国・トルコ・中国・シンガポール・タイ・ベトナム・マレーシア・フィリピン・インドネシア・ニュージーランド・インド・ブラジル・香港・マカオ・メキシコ・アラブ首長国連邦・ヨルダンなど、ICカード利用が一般的な国・地域へお出かけの場合には、暗証番号がご不明の方は利用できない場合があります。
- 1 英語では暗証番号のことを主にPIN(ピン:Personal Identification Number)といいます。
暗証番号の確認方法
暗証番号がご不明の方は事前に会員専用WEBサービス「MyJCB」にて暗証番号をご確認ください。
MyJCBを利用できない方は、「JCB暗証番号サービス」より確認してください。
海外でのカードご利用全般について
海外では、お客様のカードご利用可能枠の範囲内であっても、ご利用の地域、業種などによってご利用金額の上限が設定されている場合があります。
また、現地のクレジットカード用回線の通信事情などにより、通信エラーとなって一時的に利用できない場合があります。
このため、万が一クレジットカードが利用できない場合に備えた準備をお願いします。
レート換算について
海外でJCBカードを利用した場合の日本円への換算日と換算レートは、実際のカードご利用日やお振替日のレートとは異なります。
換算日
JCBが海外の加盟店などに、お客様のご利用代金の支払い処理を行った日が換算日となります。
換算レート
海外加盟店でご利用の際、JCBが海外加盟店などにご利用代金の支払い処理を行った日を換算日とし、換算日の基準レートに1.6%を加えた換算レートで日本円に換算します。
- 海外キャッシング1回払い(海外キャッシングサービス)については、換算日の基準レートを換算レートとして日本円に換算します。
- 換算レートについては、所属されるカード発行会社へお問い合わせください。
- 商品の保証書や明細書に日本円の金額が書かれていた場合でも、売上票の現地通貨が優先されます。
売上票について
サイン(暗証番号入力)をする前にまずチェック!
売上票にサイン(暗証番号入力)をする際は、必ず金額を確認してください。海外で売上票に記入される金額は、現地通貨またはJCBが設定する通貨となり、加盟店が提示する日本円ではありません。
サイン(暗証番号入力)をする前には次の点をご確認ください。
- 金額の桁数は正しいか。
- 合計金額は正しいか。または空欄になっていないか。
- チップ欄が空欄になっていないか(チップをカードでお支払いされない場合や、あらかじめ料金にサービス料が含まれている場合は、チップ欄には「×」と記入しておくことをおすすめします)。
- サイン(暗証番号入力)をされた後の契約内容に関して、JCBでは責任を負いかねる場合があります。
取り消しをする場合
万が一、売上票の金額が間違っていたり、返品をするときは、トラブルを避けるためにもその場できちんと処理をしてもらいましょう。
【手動式プリンターの場合】
売上票すべてを店員が破棄するのを確認するか、ご自分で破棄してください。
【端末機を通した場合】
お店に「取消伝票を作ってください(Please make a canceled sales draft)」と申し出て、必ず取消伝票の「お客様控え」を保管してください。
- 取消伝票が作成された場合、請求と返金の両方が到着することがあります。その場合、換算レートの違いにより、請求と返金の日本円の金額が異なることがあります。
- 返金データの到着日によっては、翌月のご返金になる場合もあります。
ご帰国後も保管を!
売上票の「お客様控え」は必ず保管し、後日「カードご利用代金明細」と照合してください。ご利用内容と異なった請求が来た場合の反証書類となります。万が一、金額等が異なる請求が届いた場合は、カード裏面の発行会社までご連絡ください。
- 「ご利用日」欄には加盟店が伝票を処理した日付が入る場合があり、必ずしもカードを利用された日とは限りません。
購入した商品について
海外で購入した商品やお店との契約についてトラブルが生じた場合、カード会社では解決できないことがほとんどです。お客様ご自身での交渉が必要ですので、商品や契約内容をしっかり確認し、お店の連絡先・契約書類は保管してください。
現地でのお買い物の際には次の点をご確認ください。
- 購入したものと違うものやサイズが違うものが入っていたり、壊れたりしていないか。
- 返品・交換の条件はどうなっているか。
- 商品を別送にする場合は、発送日や到着予定日、発送方法、配送品の明細、配送先、商品の紛失・破損の際の保険の有無、送料の負担についても確認しておきましょう。
さまざまなシーンにおけるカード利用のご注意
ご旅行のさまざまなシーンで活用できる情報をご紹介します。
ホテルご利用時のキーワード
カードでホテルのご予約をする場合、またチェックアウトのご精算をする場合には次のキーワードにご注意ください。
- 予約金・保証金:Advance Deposit(アドバンスデポジット)
ご予約時に1泊分に相当する金額をホテルが先に請求するものです。この場合、チェックアウト時には、請求額からアドバンスデポジットで支払い済みの金額を差し引いた金額で精算します。 - ホテルの利用明細書:Hotel-Folio(ホテルフォリオ)
チェックアウト時の精算の際にホテルから渡される書類です。支払い方法にJCBカードと記載されているか、ご利用内容に誤りがないかなどをしっかりチェックしてください。
万が一、内容に過不足があった場合は、その場でホテル側に訂正を申し入れ、正しい金額で精算してください。 - 追加請求:Late Charge(レイトチャージ)
チェックアウト時の精算に間に合わなかった代金(電話代、ミニバー、クリーニング代など)は、後日お客様のサインなしでも追加請求される場合があります。 - 不泊料:No-Show Charge(ノーショーチャージ)
ご予約後、規定日時までにホテルへ連絡せずにご宿泊にならなかった場合、ホテルの予約キャンセル規定よって決められたノーショーチャージが、カードに請求されることがありますのでご注意ください。
事前にキャンセルした場合は、キャンセル証明のため次の内容をお控えください。
- 予約番号(Cancellation Number)
- 担当者名
- キャンセル日時
- キャンセルした際の控えがある場合は必ず保管してください。
レストランご利用時のご注意
チップの習慣のある国・地域では売上票のチップ欄(Gratuityなど)にご注意ください。お食事代とあわせてチップのお支払いにもカードを利用できます。その際はご自分でチップの額(料金の10~20%が目安)と合計金額を記入すればOKです。
なお、あらかじめチップを含む料金の場合(セットメニューなど)は、すでに合計金額欄に記入されていますので、新たにチップ欄に記入する必要はありません。サインの前に必ず金額をお確かめください。
レンタカーご契約時のご注意
快適にレンタカーを利用するためにも、ご利用時には契約内容(返却延長料金、自動車任意保険の適用範囲、返却場所・方法など)にご注意ください。返却時には、原則としてガソリンを満タンにし、第三者に返却を依頼せずご自身で返却する必要があります。
レンタカー返却後に判明した追加請求(自動車任意保険料、乗り捨て料、ガソリン代、駐車場代、修理代、交通違反反則金など)が後日カードに請求される場合があります。
海外でのATMキャッシングご利用時のご注意
- 日本ではカードを水平に挿入するATMが一般的ですが、海外ではカードをATM機のカード読取装置に縦または横方向にスライドさせ、すぐに抜き取るタイプの機種が一般的です。
- 日本で発行されているカードは、海外ではATMの機種により利用できない場合があります。カードをスライドさせる方法のATMの場合は、名刺などでカードの表面を覆ってカードを通すと、利用できる場合もあります。(操作方法でご不明な点がある場合は最寄りのJCBプラザへお問い合わせください。)
- 海外では、国や個々の銀行によって、1回および1日に引き出せる上限額が決められている場合があります。この場合、お客様のカードのご利用可能枠にかかわらず、一定額以上の引き出しができませんのでご注意ください。
- 万が一、ATMから現金が出てこなかった場合には、すぐにATMを管理している銀行やセキュリティー会社に連絡し、現金が受領できなかったことを証明する書類を受け取り、その場で解決するようにしてください。書類はご帰国後も保管してください。
免税手続きのご注意【付加価値税(VAT)・物品サービス税(GST)】
- 税用紙のお客様控えは、免税金を受け取るまで大切に保管してください。万が一、免税金の返金処理がされない場合に必要となります。お客様控えがお手もとに残らない場合は、スタンプ後の免税用紙コピーもしくはメモを取っておくことをおすすめします。
- お店によっては、あらかじめ免税分を差し引いて売上票を作成することがありますが、この場合も免税手続きが必要となります。
手続きをしなかった場合、後日税金分が請求されます。 - 返金まで2~3ヵ月かかる場合があります。3ヵ月を経過しても返金がない場合は、VAT処理会社へお問い合わせください。
- お店によっては代行業者からの返金手続きとなり、手数料が差し引かれる場合があります。
- JCBでは、免税金額は「カードご利用代金明細」の「ご利用金額」欄にマイナス金額で表示されます。なお、ポイントサービスより免税金額分のポイントも差し引かれます。
- 付加価値税(VAT)・物品サービス税(GST)制度:ヨーロッパやアジアなどで、一定金額以上のお買い物をした際に手続きをすると、旅行者に対して税金分を返金する制度があります。税率や最低購入金額などの詳細については、各国の大使館や観光局にお問い合わせください。
海外でのトラブルにご注意
実際に報告されている事例をご紹介します。帰国後の解決は非常に困難ですのでトラブルに巻き込まれてしまったら現地の警察に届けを出し、滞在中に解決しましょう。
ATM詐欺
海外のATMでキャッシングの利用にかかわる詐欺が発生しています。
暗証番号を知られないように、また、カードを手離さないように注意しましょう。
ケース1
ATMを利用していたら「操作方法を教えてあげましょうか?」と声をかけられる。または、利用した後、警察官やガードマンから「今そのATMを使っただろう。本人のカードかどうか確認するので暗証番号を言ってみろ」と言われる。
↓
暗証番号を盗み見られたり、聞き出されたりする。
↓
気づかないあいだにカードを盗られ、キャッシングを利用されてしまう。
ケース2
現地で親しくなった人(※2)と飲みに行くことになり、言葉たくみにATMの利用をすすめられてキャッシングを利用する。
- 2 異性の場合が多いようですが、同性や日本人ということもあります。
↓
暗証番号を盗み見られたり、聞き出されたりする。
↓
一緒に飲んでいるあいだにカードを盗られ、仲間にキャッシングを利用されてしまう。
宝石詐欺・骨董品詐欺・じゅうたん詐欺
宝石や骨董品、また、とくにトルコなどでじゅうたん購入にかかわる詐欺が発生しています。
甘い話には注意しましょう。
また、サイン(暗証番号入力)=契約成立となります。必ず事前に伝票・契約内容をご確認ください。
購入後の返品は困難なため、購入前によく検討してからお支払いください。
ケース1
「宝石を安く買える店がある」「日本の有名店で高く買い取ってくれる」などと声をかけられて案内された宝石店や骨董品店で、「価値がある」とすすめられた宝石や「年代物」という骨董品を購入。
↓
- 帰国後に価値のないものと判明。
- 店内が薄暗かったり、急かされたりして金額をよく確認せず伝票にサインしてしまい、実際には口頭で案内された金額とは違う伝票にサインしていたことに後から気づく。
ケース2
トルコで「元の値段より多く割引されているためおトク」と誘導されて高額のじゅうたんを購入。
↓
実際は安価なじゅうたんに高額な値段がつけられて売られており、購入後に価値が低いものと判明。
いかさま賭博
トランプゲームにかかわる詐欺が発生しています。
日本語で話しかけられても油断せず、警戒心を持って接しましょう。「勝たせてあげるから」などの甘い誘いには注意しましょう。
ケース
「日本に親戚がいる」「日本語を勉強している」など親しげに近づいてきた人にトランプゲームなどのギャンブルに誘われる。
↓
最初は勝つが最後には大損し、負けた分を支払うためにキャッシングの利用を強要されたり、宝石店で貴金属を購入・換金させられたりする。
ぼったくりバー
飲食店でのトラブルが増えています。
ちょっとした好奇心や気の緩みには注意しましょう。
ケース
- 現地で知り合った人に連れられて飲食店に立ち寄る。
- 呼び込みに「店内を見るだけならタダ」と誘われて飲食店に立ち寄る。
↓
- いきなり数人に囲まれて店を出られなくなる。
- ちょっとだけのつもりが飲食店の従業員に勝手に注文される。
↓
強引に高額な料金を請求される。
国際通話ご利用時のご注意
海外において、海外の電話会社を利用したクレジットカード通話のトラブルが増えています。とくに、料金体系を明示せず、日本語で、国際電話のかけ方を案内している海外の電話会社には注意しましょう。
【ケース1】請求金額が高い
接続料金+通話料金(ミニマムチャージとして5分間分)を請求する電話会社があります。数秒の通話で5,000円程度請求される事例もあります。
【ケース2】通話をしていないのに請求される
呼出音や話し中、あるいは回線事情により通話ができなかった場合でも、接続料金+通話料金(ミニマムチャージとして5分間分)を請求する電話会社があります。
JCBでは日本の国際電話会社を利用することをおすすめしています。
- 日本の国際電話会社を利用する場合も、事前に料金体系をご確認のうえご利用ください。
韓国でのカード利用時の現地通貨について
韓国でのカードご利用時には、通貨がUSD(USドル)でのご請求になることがあります。
とくに、ホテルや免税店などでは、売上票にKRW(韓国ウォン)とUSD(USドル)の金額があわせて記載されている場合があります。
2つの通貨が併記されている場合、お客様のご利用金額はKRW(韓国ウォン)またはUSD(USドル)いずれかの金額にて、後日、日本円に換算しご請求いたします。
なお、どちらの通貨で請求されるかは、店ごとに設定が異なりますので、サインをする前に店舗にてご確認ください。
参考情報
外務省のホームページにて海外のさまざまなトラブルについて注意喚起を行っています。詳しくは下のホームページをご覧ください。