基礎知識
カードローンの一括返済とは?メリット・デメリットと利息の計算方法を紹介
更新日:2023年12月11日
急な出費の強い味方となり、利用可能枠(限度額)の範囲内であれば、何度でも利用できる便利なカードローン。しかし、いくら便利とはいえ、お金の借り入れを行っている以上、毎月返済をしていかなければなりませんし、当然のことながら利息も発生します。そして、カードローンの返済期間が長くなればなるほど利息の総額が増え、返済金額の総額も増えてしまいます。
そんなときに検討したいのが、カードローンの一括返済です。
この記事でわかること
- カードローンの一括返済とは
- カードローンの一括返済のメリットやデメリット
借入額を一度に全部返す一括返済
通常、カードローンは、毎月決まった額(お支払い元金)を返していきます。それに対し、借りたお金を全額、一度に返すことを一括返済といいます。
一括返済には多くのメリットがありますので、カードローンを利用する際は、必ずそのしくみを知っておきましょう。
カードローンを一括返済するメリット
ここからは、カードローンの一括返済を行うことのメリットについて解説していきます。
支払総額が安くなる
一括返済の最大のメリットともいえるのが、返済する金額の総額を少なくすることができる点です。なぜ支払総額を少なくできるのか、そこには金利と利息のしくみが関係しています。
カードローンを利用すると、借り入れたお金にプラスして、利息を払う必要があります。
利息の計算方法は次の計算式で表せます。
利息額=借入金額×金利(年率)×借入日数÷365日(うるう年の場合は366日)
- 多くのカードローンでは、毎月の借入残高に応じて利息額を計算するため、実際の毎月の利息額は、残高が減るにつれ減少します。
計算式だけ見ると、少々複雑でわかりにくいかもしれませんが、簡単に説明すると、「借りた期間が長ければ長いほど、支払う利息が多くなる」「早く返せば返した分だけ、支払う利息は少なくなる」ということです。
例えば100万円を金利18.00%で借り、それを1年かけて返すとした場合の利息額は次のとおりです。
100万円(借入金額)×18.00%(年率)×365日÷365日=18万円(利息額)
対して、同じ100万円を同じ金利18.00%で借り、それを30日で返す場合は、利息額はこのように変わります。
100万円(借入金額)×18.00%(年率)×30日÷365日=1万4,794円(利息額)
借入金額が100万円という比較的大きな額で、しかも途中に借入残高が減らない単純な計算式で算出しているため、その差もかなり大きな額となっていますが、たとえ少ない金額の借り入れであったとしても、上のような差額は発生します。
同じ金額を借りたにもかかわらず、返す金額が少し高くなってしまうのは、できるだけ避けたいところです。
カードローンの場合、月々のお支払い元金が、デフォルトで低めに設定されているケースも少なくありません。その場合、毎月の返済額が少額になるため、おトクにお金が借りられているような気持ちになってしまうかもしれません。
しかし、その分返済期間が長くなってしまい、利息も含めて計算をしてみると、支払総額に大きな差が出てしまうケースも多いです。
最終的な負担を最小限に抑えるためには、一括返済を活用し、一日でも早く返済することが大切です。
カードローンの金利の仕組み|利息の計算方法と選び方を解説
カードローンが利用しやすくなる
一括返済のメリットは、支払総額が安くなるだけではありません。
カードローンのメリットのひとつに、「いつでも何度でも自由に使える」というものがありますが、それはあくまでも利用可能枠(限度額)の範囲内に限ります。
例えば、100万円が利用可能枠(限度額)であった場合、100万円を超える借り入れは当然行うことができません。そのため、すでに99万円の借り入れをしている場合は、あと1万円しか自由に使うことができなくなってしまい、カードローンとしてのメリットを活かしにくくなります。
カードローンが持つ「ご利用可能枠(限度額)内であれば、いつでも何度でも自由に使える」というメリットを最大限に活かしていくためには、ある程度、利用可能枠(限度額)に余裕がある状態を保っておくことも大切です。できる限り一括返済をするようにしていれば、それだけ利用可能枠(限度額)に余裕を持たせることがき、結果的に、より効率的にカードローンを利用できる可能性が高まるのです。
信用情報に返済状況の履歴が残る
通常、カードローンなどの借り入れを行った場合、その金融機関が契約している信用情報機関に債務者の情報が登録され、返済状況が更新されていきます。
信用情報には延滞や滞納していないかといったマイナスの情報は、その都度更新されていきます。また、毎月返済しているかという履歴や、一括返済したという履歴も残ります。
カードローンの一括返済によるデメリット
メリットの多いカードローンの一括返済ですが、一部デメリットとなる部分もありますので、注意しなければなりません。ここからは、カードローンのおもなデメリットについて紹介します。
手間がかかる
カードローンの返済は、月々の定額返済が基本となっているため、一括返済をする際には、別途振り込みや手続きといった作業が必要になるケースが多くあります。
場合によっては、専用のATMを使わなければならなかったり、直接窓口まで出向かなければならなかったりすることもあるため、そうした手間はデメリットといえるでしょう。
カードローンを利用する際は、事前に一括返済の方法についてもしっかり調べておくと、こうした手間を最小限にとどめることができます。
無理に一括返済を行うと、一時的に蓄えが減る可能性も
一括返済をすれば支払総額が減るからといって、自分の貯金や蓄えを無理に切り崩してまで一括返済をしようとすれば、かえって生活を圧迫することにもなりかねません。
臨時ボーナスや、元々返済にあてる予定だった収入で一括返済をするならよいですが、本来、違うところで使う予定だった蓄えまで一括返済に使ってしまうと、そのほかの支払いが滞ってしまったり、場合によっては再度カードローンを利用しなければならなかったりすることもあります。
そうなると、せっかく一括返済をしたメリットが薄れてしまうので、あくまでも計画的に、無理のない範囲で返済を行っていかなければなりません。
一括返済を上手に使い、カードローンのメリットを最大限に活かそう
カードローンの一括返済は、うまく活用すればメリットをもたらしてくれます。デメリットをしっかり理解したうえで利用すれば、より効率的にカードローンを利用することができるでしょう。
自由度が高く、いざというときに便利に使えるカードローンだからこそ、いつでも最高の状態で利用できる環境を作っておくことが必要不可欠です。そのためにも、一括返済を上手に行いながら、返済の負担を少しでも軽くしたり、次に借り入れが必要になった際にすぐに利用できる状態を作っておくことが、カードローンのメリットを最大限に活かす近道といえます。
この記事を参考に、すでにカードローンの借り入れを行っている方であれば、一括返済を検討してみてはいかがでしょうか。また、これから借り入れを行う予定の方も、一括返済を視野に入れた返済計画を立ててみてはいかがでしょうか。
「ちょっと借り」にも「借り換え・おまとめ」にも最適!
JCBのローン専用カード「FAITH」
年利最大でも12.50%と
低金利(JCB比)
ご利用限度額最大900万円
関連記事を見る