基礎知識
給与ファクタリングとは?違法性・問題点と安全な資金調達方法をわかりやすく解説
更新日:2024年9月26日
給与ファクタリング(給料ファクタリング)は、未払いの給与を債権として買い取ってもらうことで、給料日を待たずに現金化できるサービスです。ただし、サービスを利用するには手数料が発生します。なかには、法外な手数料を請求する違法業者もあるため、利用には注意が必要です。
ヤミ金融などの違法業者を使って被害に遭わないためにも、給与ファクタリングの仕組みや危険性、他の資金調達方法を理解しておきましょう。
この記事でわかること
- 給与ファクタリングの特徴や仕組み
- 給与ファクタリングのリスク・危険性
- 給与ファクタリングに代わる資金調達方法
目次
給与ファクタリングとは:未払いの給与を債権として売却できるサービス
給与ファクタリング(給料ファクタリング)は、未払いの給与を債権として買い取ってもらうことで、給料日を待たずに現金化できるサービスです。
給与の前借りのような形で、給料日を待たずに現金が受け取れるのがメリットです。給与日までの期間を乗り切るための一時的な資金調達方法として利用されることがあります。
給与ファクタリングは第三者である業者からお金を受ける形であるため、勤め先の企業に知られることもありません。
ただし、サービスを利用するには手数料が発生します。なかには、法外な手数料を請求する業者もあるため、利用には注意が必要です。
そもそも「ファクタリング」とは、まだ入金期日が来ていない請求書(債権)を買い取ってもらい現金化する仕組みのことです。基本的に法人や個人事業主が資金調達方法として利用します。
一定の手数料を支払う代わりに、期日より早く現金化できるため、急いで現金を用意しなければいけない場合などに利用されます。
給与ファクタリングは貸金業にあたる
給与ファクタリングは、貸し付けと同様の機能を有しているため、事業として行うことは、貸金業に該当します。
貸金業を行う者は、財務局長か都道府県知事の登録を受けなければならず、登録を受けず貸金業を行うことは違法です。
給与ファクタリングと給与前払いサービスの違い
給与ファクタリングは個人向けの金融サービスであるのに対し、給与前払いサービスは労働者の勤め先である企業が福利厚生の一環として導入する金融サービスです。
給与前払いサービスは、勤務先が導入していなければ利用できません。
給与ファクタリング利用の流れ
違法業者の給与ファクタリングサービスを利用しないためにも、利用の流れを把握しておきましょう。給与ファクタリングの申し込みから支払いまでの流れは、次の通りです。
契約後は、給与ファクタリング業者から、給与の手数料を引いた金額が利用者の銀行口座に入金されます。
給料日に勤務先から給与を受け取ったら、受け取った給与の全額を給与ファクタリング業者に支払わなければなりません。
まだ受け取っていない給与を事前に受け取れるとはいえ、手数料の分だけ損してしまう仕組みです。
給与ファクタリングに違法性はある?
給与ファクタリングの仕組み自体は違法ではありません。
しかし、貸金業登録をしていない業者が、給与ファクタリングサービスを提供することは違法です。正規の業者を偽って違法で給与ファクタリングを行っている場合が多いため、危険性を把握しておくことが重要です。
違法業者や違法行為が存在する
給与ファクタリングは貸金業に該当します。貸金業を行う者は貸金業登録を受け、貸金業法にもとづいて貸し付けなければなりません。
しかし、実際には、貸金業に登録していない業者が違法に給与ファクタリングを行っている場合があります。
違法な給与ファクタリング業者からは、法外な利息を請求されることが特徴です。
貸金業者は、利息制限法で定められた上限金利(年15.00~20.00%)を超えて貸し付けをしてはいけません。しかし、違法業者による給与ファクタリングでは、この法律を守らず月利15.00~20.00%などの手数料を請求している場合があります。
月利は、元金に対する1ヵ月あたりの利息の割合を指します。月利15.00~20.00%は、年利に換算すると180.00~240.00%です。一般的な消費者金融のカードローンの上限金利(年18.00%程度)に比べて、異常に高いことがわかります。
その他、違法な給与ファクタリングを利用してしまうと、悪質な取り立て被害を受ける可能性もあります。
違法性のない業者でもリスクあり!
給与ファクタリングは、一度利用すると、利用をやめられなくなってしまう可能性があります。
給与ファクタリングを利用すると手数料が引かれてしまうので、本来受け取るべき給与より少ない金額しか受け取れません。
さらに、一度本来の給料日よりも早めにお金を受け取ることによって、翌月も給料日前にお金が足りなくなり、再度給与ファクタリングを利用しなければならない事態に陥ることも考えられます。毎月お金が足りなくなり毎月給与ファクタリングを利用するといった悪循環に陥る可能性もあります。
貸金業に登録している貸金業者が提供する給与ファクタリングサービスは、違法ではありません。ただし、法律を守っている給与ファクタリング業者を利用する場合でも、リスクがあることを知っておきましょう。
金融庁や警視庁では給与ファクタリングの注意喚起をしている
金融庁や警視庁は、「給与ファクタリング」を装うヤミ金融に注意を促しています。
貸金業登録を受けていない違法な給与ファクタリング業者を利用すると、法外な利息を支払わされたり、勤務先への連絡といった違法な取立ての被害を受けたりする危険性があります。
違法業者を利用しないよう、利用前に貸金業登録番号を確認するなどの注意が必要です。
貸金業者の登録有無は、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で確認できます。まずは利用しようとしている業者が、登録を受けている正規な貸金業者かを検索するとよいでしょう。
クレジットカードの現金化とは?違法性や利用するリスクを解説
不安なく正規でお金を借りるならカードローンを検討しよう
カードローンは、クレジットカード会社や銀行、消費者金融などが提供する正規の個人向け融資サービスです。金利や手数料も明確に定められており、後からトラブルになる心配がありません。
カードローンは、毎月安定した収入があるなどの申込条件を満たしていれば、申し込めます。担保や保証人も基本的にいりません。借りた資金は自由に利用できるので、生活費、教育費、事業資金など、幅広い目的に利用できます。
カードローンは利用可能枠(限度額)の範囲内なら、繰り返し借り入れできるのが特徴です。24時間365日、ATMやWEB上で借り入れ・返済ができるカードローンもあります。返済方法は口座振替にしておけば、返済を忘れる心配もありません。
給与ファクタリングに比べて手数料が低い
カードローンは、給与ファクタリングと比べて金利で低いことが一般的です。
クレジットカード会社や銀行、消費者金融などの正規金融機関が提供するカードローンは、法定金利の範囲内で貸し付けています。そのため、高額な手数料を請求されることはありません。カードローンの金利は、審査によって決められた借入金額によって決まります。
一方の給与ファクタリングは、手数料が高額になりがちです。
給料日よりも前に現金を受け取れるため一見便利なサービスですが、何度も利用すると、生活が圧迫される可能性があります。
最短で即日にお金を借りられる
カードローンは、最短で申し込んだその日に借り入れできるため、急な出費に対応できて便利です。
多くの金融機関では、カードローンの申し込みから審査、借り入れまでのプロセスが迅速に行われ、最短で即日にお金を借りることが可能です。WEB上で申し込み、必要書類を提出した後、数時間以内に審査が完了する場合もあります。
審査通過後は、WEBやアプリ、提携ATMなどで借り入れできます。
急に現金が必要になったらJCBのカードローン「FAITH」が便利
「FAITH」は、クレジットカードの会社として有名なJCBが提供するカードローンです。
入会費・年会費は無料です。そのため、カードローンを契約していても、借り入れしなければ費用が発生することはありません。
一度審査に通過していれば急な出費に対応できます。突発的な出費に慌てないよう、「FAITH」で備えておくとよいでしょう。
JCBクレジットカードのキャッシングリボ払いよりも低金利(JCB比)
JCBのカードローン「FAITH」の融資利率(金利)は、キャッシングリボ払いでも最大で12.50%です。JCBクレジットカードのキャッシングリボ払い(融資利率15.00~18.00%)と比べても低金利で借り入れできます。
さらに「FAITH」では、対象利用期間内のキャッシングリボ払いの利息分をキャッシュバックするキャンペーンを実施しています。「少しでもおトクにカードローンを利用したい」「利息を少なくしたい」人に向いているキャンペーンです。
5万円までの借り入れならキャッシング1回払いで融資利率(金利)は5.00%
キャッシング1回払いなら、融資利率(金利)は5.00%です。キャッシングリボ払いやクレジットカードのキャッシングよりも融資利率(金利)が低く借り入れできます。
借り入れたお金を1回で返済する必要はありますが、「とりあえず5万円を借りたい」「給料が入ればすぐ返済できる」という方にとって、利息の負担が少なくなる可能性があるのでご検討ください。
最短で即日融資可能!急いでお金を調達したい方に便利
「FAITH」の審査は最短当日で完了し、即日融資できます。
契約後は、最短数十秒で口座にお金が振り込まれる「キャッシング振り込みサービス」が利用でき、急ぎの借り入れにも便利です。
在籍確認を原則行わない
「FAITH」は、電話での在籍確認は原則行いません。家族や勤務先に知られたくない方にとって便利です。
ただし、申込内容に不備がある場合など、審査状況によっては連絡する場合があります。申込者本人以外の方が連絡を受けたとしても、カードローンに申し込んだことはわからないよう配慮して連絡されます。
JCBのカードローン「FAITH」のシミュレーションを利用しよう
「FAITH」での借り入れを検討している方は、まず簡易審査シミュレーションを利用しておきましょう。年収や他社借入金額を入力することで、最大でどのくらい融資されるのかを簡易的に確認できます。
また、JCBの「返済シミュレーション」では、借り入れを希望する金額と融資利率(金利)、毎月の返済額を入力することで、利息や支払総額をシミュレーションできます。
よくある質問
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給与ファクタリングとは何ですか?
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まだ受け取っていない給与を、債権としてファクタリング業者に売却することで、本来の給料日よりも前に現金を受け取れるサービスです。
ただし、給与ファクタリングサービスの利用には、手数料が発生します。給与ファクタリングサービスの手数料は、カードローンなどの他の資金調達サービスの利息と比べて高いことが一般的です。
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給与ファクタリングは違法ですか?
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給与ファクタリングの仕組み自体は、違法ではありません。
ただし、貸金業に登録していない業者が給与ファクタリングサービスを提供するのは、違法です。
違法業者を利用すると、法外な利息を請求されたり、違法な取り立て被害に逢ったりとトラブルに巻き込まれる可能性があります。
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給与ファクタリングは勤務先にバレますか?
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申込者本人と給与ファクタリングを行う業者とのやりとりで完結する場合は、勤務先にバレることはありません。
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給与ファクタリングに代わるサービスはありますか?
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給与ファクタリングに代わるリスクが少ないサービスとして、カードローンがあります。
給与ファクタリングよりも利息が少なく、最短即日でお金を借りられることもあり便利です。
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- 【監修者】
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氏名:小宮崇之(こみや たかし)
資格:CFP(R)(公認ファイナンシャルプランナー)、TLC(生命保険協会認定FP)、損害保険プランナー、証券外務員一種、日商簿記検定2級大学卒業後、信用金庫に入社。お客様と接する中で、中立的な立場によるアドバイスの必要性を感じ、保険代理店として独立することを決意。保険会社の代理店営業職、保険会社の研修生を経て2020年9月に保険代理店を設立。保険代理店の実務経験を活かした執筆業や講師業にも積極的に取り組んでいる。
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給与ファクタリングは違法業者が多いため、リスクが高いことから利用しないほうがよいでしょう。消費者庁でも、違法業者による給与ファクタリングにご注意くださいと警告しています。高額な手数料を取られたり、悪質な取り立てを受けたりするなど、さまざまな被害が発生しているため注意しましょう。給料日前にお金が必要な場合には、カードローンという選択肢もあります。カードローンは、正規の個人融資サービスであり、金利や手数料も明確に定められています。